Disynaptic inhibition shapes tuning of OFF-motion detectors in Drosophila | Current Biology (2023)
Amalia Braun, Alexander Borst, Matthias Meier
https://doi.org/10.1016/j.cub.2023.05.007
hl.icon
運動しているモノはどのようにメカニズムで知覚されるのか?
ショウジョウバエ(fruit fly)の視覚系は運動視(motion perception)の処理経路が細胞レベルで調べられている
例えば、How fly neurons compute the direction of visual motion
過去の研究で移動方向選択的に応答をする神経や、
T4 cells: ON - 明るい物体の上下左右のいずれかの方向移動に応答
T5 cells: OFF - 暗い物体の上下左右のいずれかの方向移動に応答
それを実現する計算モデルが提唱されている。
Prefered Directionに対する強調:Hassenstein-Reichardt correlator
Null Directionに対する抑制:Barlow-Levick detector
この計算モデルに対応するハエにおける実装はON経路では明らかになっているが、
Simple integration of fast excitation and offset, delayed inhibition computes directional selectivity in Drosophila | nature neuroscience (2018)
A biophysical account of multiplication by a single neuron | nature (2022)
T5 cellsが関わるOFF経路は未だその神経による実装は明らかになっていない
T5 cellsへの入力は、
興奮性: Tm1, Tm2, Tm4, Tm9
単カラムにのみ枝を伸ばす
抑制性: CT1 cells
複数のカラムに枝を伸ばしている
しかし、カラムごとにコンパートメント化している
Extreme compartmentalization in a drosophila amacrine cell | Current Biology (2019)
光遺伝学(Optgenetics)や二光子イメージング(two-photon imaging)で以下の図の内容が示される
https://scrapbox.io/files/65d7864e5946c800235df29d.png
Naa_tsure.iconIntroに出てくる図だけど、実質これがSummaryともいえる
CT1は興奮性入力を行うtm cellsやT5 cellsと相互入力を行っている
T5 cellsへの興奮性入力はmonosynapticだが、抑制性入力はDisynapticであるためFig.Aのモデルと合致する
実際、CT1 cellsをアポトーシスで潰したり、T5 cellsのGABA受容体をノックダウンすると
方向選択性チューニングが鈍く(broad)なり、これは計算モデルの結果と一致する
Naa_tsure.icon生物の進化が必ずしも最適解ではないのはわかるけど、
互いのコンパートメントが干渉しないのは、大きいサイズの細胞を維持するコストに見合うのかという疑問
1細胞で処理する明確なメリットはないのか?
Naa_tsure.iconイナゴのノンスパイキングニューロン(Non-spiking Neuron)に似ている
Normalization for Sparse Encoding of Odors by a Wide-Field Interneuron | Science (2011)
disynaptic inhibition